Vol. 71

お気に入りは直して着れる、シャツリフォームのススメ

  • 2021年3月25日

今回は私たち軽井沢シャツが提供しているサービスについての紹介です。

近年急速に浸透しているSDGs、フードロス、サステナブル、アップサイクル、ジェンダーレス などなど …
これからの社会や環境について全人類が現状をきちんと把握し、考え、個人レベルでできることを実践していきましょうという話なんですが、改めて昔の人にとっては当たり前にしていたことも多 く、便利さが優先された現代に対して失ってしまったものを取り戻さないとこの先安心して生きて行けないとという警告でもあります。

私たちは新しいシャツをお届けして皆さんに喜んでいただく仕事ですが、そのシャツを大切に思って着用頂くことはもっと大切な仕事だと考えます。
モノでもなんでも簡単に捨てるような文化に皆が慣れてしまったら大変なことになる。
とにかく自分だけでも気を付けよう。
それが全員に広がればもっといい。
世間の押し付けだからやるのではなく、さりげなく自分のライフスタイルに溶け込ませながら当たりまえになっていくのが理想ですね。

お直しでなくても店頭では使用済みシャツの回収も行っております。
ゴミ箱に入れるのが気が引ける方、再利用に協力したいと願う方、ペットボトルや牛乳パックと同じようにシャツにも再利用の手段があることを知っていただければと思います。

それでは本題に入りましょう。
衿とカフス交換の流れについて画像を交えて解説していきます。

シャツリフォーム(衿・カフスの交換)作業風景

古くなってしまった私物のシャツを工場に持ち込み、衿カフスの交換にトライ。

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すり切れてしまったお気に入りシャツを見せながら、お直しできるポイントを確認。

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何度も洗っているので縮みのチェックをしてもらい、寸法面で修正がないかの確認。(ゆるい場合はお直しで1cm縮めることも可能)

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付け替えは類似のワイドカラーに決め、芯地風合いの好みを伝える。(衿カフス共に接着していないフラシ芯を選択)

衿・カフスのお直しでできること

■ 衿・カフスの生地を新たに選んで付けられる 白クレリックや別柄も選択可能
■ しかも衿型・カフスを変えることも可能(例)ワイド → ボタンダウンなど
■ シングルカフス → Wカフスにすることも可能
■ 若干のサイズ調整も可能(±の制限あり)
■ 他社製品も対応。(一部お引き受けできない場合がございます)

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パープルがかったピンクがお気に入りで数年前まで頻繁に愛用していた私物のワイドスプレッド。
時節柄久々に明るめのカラーが着たくなりクローゼットから引っ張り出してみたところ、衿山に黄ばみを発見。
気づかないうちに擦り切れも進んでしまっていてアウトです。
糸が細番手なので、洗濯するうちにこうなることは予想していましたが、いよいよ寿命かなというレベルにまで達していたので残念でした。


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衿がすり切れているという事はカフスの先端もやはり同じ。
むしろカフスの方がひどい状態で、部分的にパンクしてしまっています。
普段なら全部ボタンを取って、靴磨き用の布にとなるんですが、よく見ると見頃や袖には痛みや汚れもなく、むしろ繰返しの洗濯で生地の風合いはよりしっとりして肌触りも上々です。
最近はジャケットやコートも直して着ることにハマっているので、シャツでもトライしてみることに。


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お気に入りのピンクのシャツ地は数年前にオーダーしたイタリア製のインポート生地。
まったく同じ生地が用意できないのは仕方ありません。
交換用の生地は多数ラインナップがあり、あえて違う柄を選んでカジュアル風にもできますが今回は見送って白衿のクレリックシャツに変更してみることに。
この段階でワイドカラーをボタンダウンに変更したりもできるんですが、やはりここはオリジナルに近い雰囲気のワイドカラーに決定。


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新たに作った衿と衿腰部を身頃にジョイントする前に、クレリックシャツのイメージを確認させてもらいました。
歪みが出ない様、縫い合わせる前にカーブ形状も確認しています。


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土台となる生地が痛まない様、慎重にほどいていきます。


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長年の着用とアイロン掛けによるものか、芯地の変形もみられました。


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衿同様にカフスの取り外しも完了。(ここでもボタンは再利用します)


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オリジナルのボタンを使って付け直します。


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白生地でリフォームした衿が付きました。
裏側には衿先をきれいに見せるカラーステイが入るスペースもあり、オリジナルと遜色ない仕上がりに。


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衿・カフスの交換作業を終え、新品のように生き返ったドレスシャツ。
衿のすわりもよく、自然な仕上がりは目を見張るほど。
もとのシャツに付いていた貝のボタンも無事に引き継がれ、お直しの痕跡を一切感じさせない完成度はシャツメーカーならではです。


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オリジナルと同じ生地で復元できれば完璧なんですが、こればかりはむずかしいですね。
『捨てる』の前に、『直して着る』、この選択、是非検討してみて下さい。


ジャケットやパンツと比べて『シャツのお直し』自体は馴染みが薄いと思います。
もし、着れないけど捨てられないシャツがあれば、お直しやリフォームという選択も考えてみて欲しいと思います。
もちろん新しいシャツはパリッとして気分のいいものですが、衿とカフスだけ交換するだけで新品のように上がってくるのも意外に気分のいいものです。
蘇らせることで、捨てる罪悪感から解放され、より豊かなモノとの付き合い方や買い方まで見直せる良い機会になると思います。

ご興味のある方は是非軽井沢シャツオンラインでもチェックしてみてください。


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