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開発マーケティングディレクター坂井敏秀がおとどけするシャツスタイルコラム。

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Vol. 07

“非日常”と“ないものねだり”

  • 2020年1月2日

皆さん、新年明けましておめでとうございます。 本年も引き続きこのコラムを通じ、皆さんにとって役に立つ知識や情報をシャツを中心にお届けしますので、お付き合いのほど宜しくお願い致します。

今回はちょっと商品紹介をお休みして、スタイリングに関するお話です。
ここ最近、“しばらくスーツなんて着てないよ” “ネクタイをする事自体が非日常だね”なんていう声も聞かれるほど、仕事着のカジュアル化は着実に進んでいるようです。

その証拠にビジネススーツの需要は大幅に低下し、こうした情報がネットニュースのみならず、 一般紙でも大きく報道されていたりします。
シャツメーカーとしては残念に思いますが、逆に遊び感覚のあるネクタイやストール、ネッカチーフ、衿なしのシャツも含めて、いわゆる新たなネック回りのスタイリングが台頭しており、それはそれで人気となっています。
レディスもニット・カットソー一辺倒だったのに、感度の高い人たちがシャツを着始めたら昨年辺りからは急にシャツタイプが注目され始めたり…

ここから見えてくるのは、“非日常”や“ないものねだり”というキーワード。
今まで身の回りにあったものが急に退屈に見えて、同じような用途でも見たことないもの、タンスにないもの、更に手に入りにくいものに興味が移っていくという印象です。
考えたら当たり前の事なんですが、デニムとかその代表のような気がします。
ある時までみんな普通に穿いていたのに、今は普通のデニムはほとんど注目されずデニム業界は苦境に喘いでいます。デニムと昨今のライフスタイルの波長が合わないだけでデニム自体は永遠に残り続け消えないはずです。

今後、スーツやシャツ、ネクタイや革靴はどんどん売場からなくなってしまうんでしょうか?
IT関連の代表的な仕事スタイルとされる、ジャケットにTシャツ、スニーカー。
今後は都心部に限らず徐々に地方にも浸透していく事でしょう。
仕事にいくのにそんな恰好で!という時代はとっくに過ぎ去り、新時代に向けた働きやすいスタイリングという構図で大きく報じられています。

ところがその非日常が日常になって来ると、今度はそれが日常となり、そうするとまた非日常を求め始める。
よくわからなくなってきますが、カジュアル化が進めば進むほどドレスアップは非日常としてまた注目される日がくると思います。
最先端のウェアラブルギアを身につける人が出てくる一方、貴重な古着を血眼になって捜す人がいたり両極端な志向が共存する点も面白いです。
できれば楽で便利なものも使いながら、同じくらい不便なものも楽しめる余裕を持つ、シャツやネクタイもそういう感覚で身に付けてもらえると嬉しいですね。

締めるからこそタイドアップ!

では最後に、その非日常になりつつあるネクタイの締め方のコツを少しだけ…
結論としてカッコいいネクタイの締め方はギュッと強く締めあげるということ。
首が苦しいから…とゆるく締める方が多いですが、高校生じゃありません。
締めるからにはキリッとした方が絶対いいです。

【 横から見た場合 】
上着のフロントボタンを留めた時は、ネクタイの結び目が少し前に突き出るような感じで引っ張り上げると立体感が出て、華やかな印象がでます。
結び目だけきちっと締め、結び目以外はゆるく見せるのがコツです。

【 前から見た場合 】
結び目に動きを感じさせる為(ディンプル=えくぼ)を作る。
多少フワッとしてスカーフのようなニュアンスが生まれます。
ボタンダウンの場合は、あまりフワッとしなくていいでしょう。

一方、結び目は平坦にならないようディンプル(えくぼ)といって、指でくぼみをつけながら締めるのがポイントです。面倒な作業ですが、こうする事で結び目が立体的になり、更に画像のように少し前に立ち上がると衿元に存在感が感じられます。
この締め方を習慣にすると格段に見映えが良くなりますので、”いつもただ巻いているだけ”という方は是非試して欲しいです。
こだわる方々になると、大剣と下の小剣も少しずらして更に立体感を出すようにしているほどです。
きつく締めて結び目の先は逆にフワッとさせる、これぞタイドアップです。

是非、お試しあれ。

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